『自閉症のある子とともに歩みを進めるためのヒント』と題し、八丁堀ゼロワンビル会議室にて2019年1月11日、12日の2日間で計4回のセミナーを行いました。発熱やインフルエンザなどのため欠席者も出ましたが合わせて60人以上の方に参加していただきました。

セミナーでは、『自閉症 もうひとつの見方』の内容を中心に、
・自閉症のある子の行動をどのように捉え、支えていくのか、
・親や家族がどのような思いを抱いて自閉症のある子と歩みを進めているのか、
・自閉症の当事者が自閉症をどのように捉えているのか、
といった内容を扱いました。
自閉症について様々な視点から理解を深め、考える機会を提供できたのではと思っております。

以下に、アンケートの結果を一部ご紹介します。

アンケート結果

・その子をその子として認めて、求めている支援をするという視点に気づけたことが良かった。
・新たな見方、考え方を教えていただきました。とても充実した時間でした。
・子どもたちの内面的な事はなかなか想像するのが難しいですが、発語がない中で理解するとっかかり、手がかりを見つけるやり方を伺えました。
・支援者の見方、捉え方により、子どもたちが違った姿に見えてくることを感じました。異常として、問題として見るのではなく、こちらが柔軟性をもてるようになりたいと思いました。
・具体的な臨床の場面のビデオの解説が分かりやすく、自分の現場にいる子どもたちのことを重ねて見ることができました。
・非常に内容が濃く充実していました。3時間長いかと思いましたがとても整理されていて分かりやすかったです。
・SCERTSの考え方をより自分の中に根付かせるために、継続的に学ぶ機会があれば嬉しく思います。
・子どもの発達を信じ、「やりたい」と思う彼らのニーズをくみとって支援できるようになりたいと感じました。
・情動がどのような状態にあるかにも目を配る視点を大切にしたいと思いました。
・普段何気なくしている支援や、見ている自閉症の方に対する印象を理論的に整理することができた。
・情動調整という視点を詳しく知ることができた。情動調整を「落ち着く」の方で捉えてしまっていたので、「調子を整える」という見方、とても勉強になりました。特に、低覚醒の子への視点を大切にしたいなと思いました。
・一つ一つの行動の意図を含め、1人の人間として付き合っていく姿勢を持てるようにしたいと思いました。
・キーワードは「必要」。「~ができない」ではなく「~したい」のだととらえる(それをサポートする)というお話が心に残りました。やることは同じでも、全然ちがうと思います。ご本人にとってもサポートする側にとっても。すごく大事なことだと思います。
・「自閉症のある子」の支援や発達について詳しく説明していただき、その子たちのありようや支援の仕方をどう考えたらよいのか整理がついてきました。
・特別支援学級の担任をしているのですが、今日の研修で子どもとの関係がうまくいっている先生がどうしてうまくいっているのかよく分かりました。
・様々な方向から自閉症について考えさせられる内容で良かった。
・学びが多くありすぎて書ききれませんが、簡単に言うと特別支援学校の教育に携わる者としてポジティブになれました。
・自分の活動している地域でもこのセミナーをやっていただけたらいいなと思いました。
・欠点を言えば、参加費が安すぎることだと思います。もっとお金をとっても良い内容だと思います。

決して感動的なエピソードを散りばめたわけではなく、自閉症のある方々や家族がどのような思いでいて何を求めているかを淡々と述べていく内容でしたが、セミナー終盤では涙を浮かべたりこぼしたりしている方もいらっしゃいました。個人を尊重する姿勢とその大切さが伝わったのではないかと思います。

参加された皆様、誠にありがとうございました。